“高ぶりがあると、ただ争いが生じるだけ。”(箴言13:10)
これは、「ソロモンの箴言」と言われる、旧約聖書の知恵文学の一節です。「高ぶり」とは、人の高慢、思い上がりです。そこには、社会が求める愛や、公正、公義を決して見出すことはできません。このことばの前節に、「正しい人の光は輝き、悪しき者のともしびは消える」とあります。また聖書は、人の高ぶりこそ、キリストの贖いを必要とする最も大きな罪であることを教えています。「木はその実を見れば分かる」とあるように、それは一目瞭然なのです。つまり、人間の高ぶりこそが弱者を顧みず、世界の戦争や悲惨を生み出していることを知るべきです。聖書はまた、「愛は自慢せず、高慢になりません」と教えています。つまり、人の高ぶりには、私たち人間社会に最も必要な愛が欠落しているのです。世界は今、大変な状況の中に置かれています。私自身も、自らの高ぶりを悔い改め、謙虚な心で歩みたいと願っています。
*「アントニオ」とはラテン語で大変貴重なものという意味 (2024.2.8)