主はヤコブをご自分のために選び、イスラエルをご自分の宝とされた。
(詩篇135篇4節)
本日の中心聖句のキーワード、「ヤコブ、イスラエル、ご自分の宝」に、私はすぐにイザヤを通して語られた「わたしの目には、あなたは高価で尊い。わたしはあなたを愛している」(イザヤ43:3)との主のことばを思い起こします。
また、同時に、主は「高価で尊い」とその愛を示されたヤコブ(イスラエル)に対して、「虫けらのヤコブ、イスラエルの人々」とも仰せられ、「恐れるな。わたしがあなたを助ける。」と、天地万物の主権者である主が、弱く小さな者を敵の手と一切の災いから救い出されることを明言しておられるのです。
先週の祈祷会では、詩篇120篇から134篇までの「都上りの歌」の最後を学び、134篇3節では、主の臨在が示される「シオンから主があなたを祝福される」と、礼拝プログラムの最後の派遣のように、主が巡礼者たちを、祝福をもって送り出す様子を教えられるのです。
この弱く小さな者を贖い、勝利を与えてくださったのは、私たちの大祭司、神の子キリストです。虫けらの私たちが、キリストの十字架の贖いによって聖なる者とされ、主によって、ご自分の宝とされたのです。ゆえに私たちには、主からの使命を授かっているのです。
1.選ばれ宝として主のために
「主に選ばれた宝」と言われるヤコブは本当に主に選ばれた人物だったのか。それはまったく別で、「兄のかかとをつかんでいた」という意味の忌わしい双子の弟だったのです。旧約聖書の文脈では、長男の権利は神の祝福と直結していたのです。なぜ神は、その弟のヤコブをアブラハムの子孫に?
2.アブラハムの子って?
先週の祈祷会では詩篇の「都上りの歌」から、イスラエル民族の注がれる神の溢れるばかりの祝福を学び、それが今日のキリストの教会に適用されていることを学びました。主が取税人ザアカイの回心に際し、「あなたもアブラハムの子です」と仰せられたことに、今日の私たちも、その恵みに与っていることを教えられるのではないでしょうか?
3.では、何のために主は私を?
主があなたを御自身の宝として選ばれたわけは何でしょうか。それは、この世が堕落腐敗して行くのを知っておられる主が、その腐敗を防ぎ、闇に光を灯すために、私たちに「地の塩、世の光」としての和解の福音を通して、一人でも多くの人が、永遠のいのちの恵みに与ることができるようにと、あなたを選ばれたのです。故に宝の持ち腐れにならないように役割を担いましょう。