ですから、兄弟たち、私は神のあわれみによって、あなたがたに勧めます。あなたがたのからだを、神に喜ばれる、聖なる生きたささげ物として献げなさい。それこそ、あなたがたにふさわしい礼拝です。ローマ12章1節
[聖書]ローマ人への手紙1章1節~2節
本年度の年間主題と聖句が決まりました。本日の説教タイトルが年間主題となります。主題聖句は、ロマ書12章1節の「あなたがたのからだを、神に喜ばれる、聖なる生きたささげ物として献げなさい」です。すなわち、『自らを献げる信仰』を念頭において、あわれみ豊かな主イエスとともに、心を一つに前進しようという私たちの心の願いです。
先週から私は眠られぬ夜を過ごしています。思うことが多く、なぜか眠れないのです。雑多な問題を抱えていたコリントの教会へ宛てたパウロの手紙の中にある「労し苦しみ、たびたび眠られずに過ごし」(2コリント11:27)というパウロの苦難を思いつつ、神の愛とあわれみがパウロを支えていたことを覚え、私自身も大きな慰めを得ていました。
主題聖句は、パウロのローマの教会に対する勧め(パラカレオー/勧告)です。それは一義的には、軍隊を戦闘に送り出す時に用いられた用法です。「兄弟たち、私は神のあわれみによって、あなたがたに勧めます。」そして、勧告するその動機は、「神のあわれみによって」です。福音がいかに人を変えるか、変えられた人はいかにふるまうべきかを共に学ばせていただきましょう。
1.キリストの福音を伝えるために
パウロは「わが子」と愛する同労者のテモテに「キリスト・イエスのりっぱな兵士として、私と苦しみをともにしてください」(2テモテ 2:3)と懇願しました。これこそ、「戦闘に軍隊を送り出す時に使うことば」と言った「パラカレオー/勧める」です。神のあわれみによって救いを得た私たちは、その福音を伝えるべく神によって召されているのです。
2.聖なる生きたささげ物として
「あなたのからだを神に喜ばれる聖なる生きたささげ物」として献げることについて、貧しかったディビット・リビングストンが教会でささげる献金が無くて、自分自身をお盆に乗せて献げたというエピソードがあります。後に彼は苦学し、宣教師、医師、冒険家としてアフリカに渡り多くの人を救いに導き奴隷解放という偉大な事業を成すのです。
3.真実な礼拝こそ真実な生活
この節の「礼拝」には「ラトレイア/奉仕」という原語が用いられています。御前に伏して拝む礼拝は、「プロスクネー/伏し拝む」です。ここでは、私たちが旧約の祭司のように、自らを全面的にささげて人々が神に礼拝できるように、「立ってお仕えする」という意味なのです。
もっと言えば、福音を伝える一兵卒として私たちが召されていることです。
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