年配の男の人を叱ってはいけません。むしろ、父親に対するように勧めなさい。(1テモテ5:1a)
エペソの教会の牧師として、その働きを担う若きテモテに対し、パウロは霊の父親としての立場と思いをもって、この戒めをテモテに与えています。このことは、旧約聖書においては、神の人モーセが民に向かい、神とのシナイ契約を繰り返すかたちでこう言いました。「あなたは白髪の老人の前では起立し、老人を敬い、またあなたの神を恐れなければならない。わたしは主である。」(レビ19:32)今の時代は年齢に関係なく「公平、平等」が強調されています。年長者の若年層に対する強い言動は、今では「パワハラ」として捉えられ、社会問題にまで発展するのです。かつて昭和の時代に普通と思われていたことが、人の心が変われば普通ではなくなるということです。私たちにとって大切なことは、パウロがテモテに話したように、お互いに優しい人となり、キリストにある愛と謙虚な信仰を抱いて互いを思いやることではないでしょうか。
*「アントニオ」とはラテン語で大変貴重なものという意味 (2025.7.10)
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