神からの世界の取説 [聖書] エゼキエル30章1節〜10節

「わたしがエジプトにさばきを下すとき、彼らは、わたしが主であることを知る。」

エゼキエル30章節

 
 本日のタイトルにある『取説』とは、「取扱説明書」の略です。エゼキエル書を通読していて、なぜ神がご自身の民イスラエルにバビロン捕囚というさばきを下されたのか。なぜイスラエルと関わった近隣諸国が、それぞれの全盛期の最中に突然のように神のさばきに遭い、衰退し、消え失せてしまうのか、その理由がこのエゼキエル書に、まるで取扱説明書のように、「神が創造された正しい世界」について、預言者エゼキエルを通して語られているのです。先週の祈祷会では、海外貿易と陸上貿易の玄関口として繁栄を誇った都市国家ツロへの神のさばきを学びました。「私は全く美しい」と自称するツロの繁栄が、神のさばきによって一瞬のうち海の深みに呑まれてしまうのです。そして本日の箇所では、「エジプトの地は荒れ果てて廃墟となり、そのとき彼らは、わたしが主であることを知る」とエゼキエルが神の宣言を語るのです。今、世界はまるでエゼキエルが語る神の怒り、神のさばきが下される状態にあります。その中で、私たち神の民である教会が如何にあるべきかを、昨日の通読箇所から、「取説」を読むように、ともに学ばせていただきましょう。

1.現状をよく考えて


 ある機器を使っていて、思い通りにならず、あらためて取説を読んで納得させられることがあります。私たちの世は今まさに、私たちの理解を超えた歯止めの効かない状況に急進しています。
 こうした世界情勢は、今後どのような展開に進むのか、エゼキエル書は、過去の国々の繁栄と没落について、象徴的に記している預言書なのです。

2.神のさばきを通して知るべきこと


 神の怒りとさばきは、イスラエルの民に何を示そうとしているのでしょう。先月開催された秋季聖会において、「主を恐れる人」というテーマで、詩篇112篇から「幸いなことよ 主を恐れ その仰せを大いに喜び人は」と学びました。エゼキエルは、主が国々にさばきを下したのち「彼らは、わたしが主であることを知る」と繰り返し述べています。

3.高ぶりこそ最も大きな罪である


 「さあ、私たちも神のように」、これは最初の人アダムとエバの罪の原因であり、人類が世界に散らされたバベルの塔での出来事の原因でもあります。
 こうした人の高ぶりこそが、世界に混乱を招き、自らの破滅を招くことを聖書は教えているのです。私たちはキリスト者として、十字架の前にへりくだり、父なる神を畏れて歩んでまいりましょう。

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あすなろ福音キリスト教会 牧師

日本福音キリスト教会連合(JECA)
あすなろ福音キリスト教会 牧師
青森県十和田市生まれ
近畿大学商経学部卒&聖書宣教会(神学本科卒)

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