まず神の国と神の義を求めなさい。 マタイ6章33節
[聖書]1列王11:26-43
先週水曜夜の祈祷会では、1列王記8章から、神殿奉献におけるソロモンの素晴らしい祈りを学びました。神殿建設とその信仰が民全体に大きな喜びと祝福をもたらし、さらには「地上のあらゆる民が、主こそ神であり、ほかに神はいないことを知るようになるために」(8:60)と、ダビデが果たせなかった大事業をソロモンが実現するのです。
この11章に入る前の10章は、ソロモン王の絶頂期だと言えるでしょう。アラビア半島からソロモンを謁見に来訪したシェバの女王は、ソロモンの知恵と宮殿のすべてを見て感動し、金や多く宝石を送り、イスラエルの神を讃えるのです。またソロモンは自分のために数多くの戦車と騎兵を集め、銀を石のように、杉材をいちじく桑の木のように用いた(10:26-27)というのです。何かトランブ大統領が自分の誕生日に大規模な軍事パレードを演出したことに似ています。聖書は「富んでいる人は、自分が低くされることに誇りを持ちなさい。なぜなら、富んでいる人は、草のように過ぎ去って行くからです」(ヤコブ1:10)と教えています。「神から離れる」そのことが、私たち人間の堕落の一歩であることを学ばせていただきましょう。
1.繁栄を維持するために
ソロモンの知恵は、シェバの女王ばかりか「全世界がソロモンの知恵を聞こうとして謁見を求めた。」と(10:23)とあります。彼のところには、一年に666タラント(22,600kg)の金が入って来たというのです。さらに貿易のための船団を持っており、盛んに外交を行っていたのです。11章に登場する千人の妻たちは、まさにソロモンの繁栄維持のための政略結婚だと言えるでしょう。
2.妻たちが持ち込んだ偶像に
ソロモンの格言に、「しっかりした妻は夫の冠、恥をもたらす妻は、夫の骨の中の腐れのようだ」(箴言12:4)とあります。皮肉かな、彼は政略結婚による妻たちによって、妻たちの偶像に心を奪われ、神の怒りを引き起こすのです。神を知り、神の御心を行い、素晴らしい祈りを為していた賢者ソロモンの堕落の原因がそこにあったのです。
3.神のさばきとあわれみ
本日の箇所で、預言者アヒアが登場し、ソロモンの罪ゆえに国が北と南に二分し、北の10部族がソロモンの家来ヤロブアムによって治められることが告げられるのです。そして父ダビデの信仰に免じて一つの部族ユダだけが南に残されるのです。それは後に明らかにされる神の恵みです。
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