主の尽きないあわれみ

主は、アブラハム、イサク、ヤコブとの契約のゆえに、彼らを恵み、あわれみ、顧みて、彼らを滅ぼし尽くすことは望まず、今日まで、御顔を背けて彼らを捨てることはなさらなかった。第2列王13章23節

[聖書] II列王記13:14〜23
 本日の箇所は、エフーの孫ヨアシュが12代目の王であった紀元前800年頃の出来事です。日本なら縄文時代晩期にあたり、まだ国家がなく、小規模な集落が各地に点在していたと言う時代です。指導者はいましたが、イスラエルのような国を統率し導くような王はなく、祭祀や経験に優れた人物がその役割を果たしていたと伝えられています。
 先週、私たちはお盆の時を、私たちの存在のルーツである親やご先祖のことを思いながら過ごしました。私たちが、今こうしてクリスチャンとして生きていて、御国の跡取りとして存在していることは、信仰による神の恵みです。
 神の民が北と南に分裂(BC931)してから、バビロン捕囚(BC586)により国が完全に失うまでの期間は345年です。北イスラエルは南よりも135年早くアッシリヤ帝国によって滅ぼされたので、その存続年数は210年です。その期間19人の王が立てられたのですが、神に従う王は一人もいませんでした。
 彼らが滅んだのは、神に愛がなかったのではなく、彼らの信仰が間違っていたからです。本日は、そんな神の民の歴史にあって、神の尽きないあわれみと恵みに目を留めてまいります。

1.エフーの改革があったものの
 先週水曜夜の祈祷会では、暴君エフーが策略を講じてバアルの預言者と祭司たちをサマリヤに集め、皆殺しにしたことを学びました。それを聖書は、預言者エリヤが語ったことの成就であったと教えているのです。神はこんな悪い王であっても、ご自身の御心を遂行するために用いられるのです。

2.エホアハズ王とヨアシュ王
 この章では、エフーの子エホアハズ(在位17年)とその子ヨアシュ(在位16年)が王位を継承し、やはり、神から離れ罪を犯し続けましたが、それぞれに、ちょっとした神への信仰が見えたことが記されています。4節と14節です。
 神は、不信仰な彼らのこのような心をもあわれみをもって受けとめ具体的に報いてくださっているのです。

3.主の尽きないあわれみ(14節〜)
 エリシャが死の病を患っていたときに、ヨアシュ王が彼の元に出向いて、彼の上に泣いて伏し、「わが父、わが父、イスラエルの戦車と騎兵たち」と叫びました。それはイスラエルを守るお方はエリシャの神にあると表明した告白です。「戦車と騎兵」は、まさに物言わぬ偶像にはない万軍の主の力を意味します。王の小さな信仰が次の節から記されています。(*週報メモ欄)

【メ モ】
 当時のイスラエルは、アラムの脅威にあり、イスラエルの王は気の安まることがなく、しかも彼らが崇拝する偶像(金の子牛)は、なんの力もないことをヨアシュ王は感じていたのです。預言者エリシャは、死の床にありながらも、そんなヨアシュ王の上に手をおいて、弓を持って来てその矢を外に放ちなさいと命じ、彼を祝福するのですが、エリシャは彼に何度も弓を放つように命じたのですが、彼が三度しか弓を放たなかったので、三度だけアラムから守られることになるのです。ヨアシュ王がエリシャのことばを信じて、矢が無くなるまで何度も放っていたら、神は彼の信仰に報いて、間違いなくアラムから完全に解放してくださっていたと考えられる出来事です。

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あすなろ福音キリスト教会 牧師

日本福音キリスト教会連合(JECA)
あすなろ福音キリスト教会 牧師
青森県十和田市生まれ
近畿大学商経学部卒&聖書宣教会(神学本科卒)

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